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早春、「岡本神草の時代」展を紹介した折、秋には国画創作協会の大きな展示があると述べた。 そして季節はめぐり、楽しみにしていた展覧会が遂にやってきた。 「創立100周年記念 国画創作協会の全貌」展だ! ![]() ここ数年来(いやもっとか?)、国画創作協会、もしくはそれにゆかりの画家たちに興味を抱き、さまざまな展覧会を観てきた。 この竹喬美術館のおかげで、村上華岳、入江波光、森谷南人子、伊藤草白など、知らなかった画家も含め、理解を深めることが出来た。 そして今年の岡本神草ときて、その締めくくりが国画創作協会全体を紹介するという、とんでもない展覧会を持ってきたのだ。 こんな素晴らしい美術館が、身近にあることに感謝しかない。 ありがとう竹喬美術館! シンポジウムにも参加したのだが(言いたいけどちょっと言えない内容もあり、時間を感じさせない充実のシンポジウムだった)、今回数点を除き、所在が確認出来る国画創作協会展出品作品のほとんどを展示するとのことだった。 この竹喬美術館でも約100点が展示される。展示数が多いので途中展示替えがある。 今回は前期(~9/30)のみの展示作品を中心に、ごくごく簡単に述べておきたい。 村上華岳「日高河清姫図」 言わずもがな、重要文化財。加藤一雄『雪月花の近代』のカバーにも使われている。京都での大規模な「村上華岳展」以来の再会! 流れるような手や足の動き、閉じられた眼。どれをとっても素晴らしい。 また「聖者の死」の大下絵もある。本画(未完成ではあった)が関東大震災で焼失したのがあまりにも残念。 酒井三良「雪に埋もれつつ正月はゆく」 青く暗い画面にランプの光、囲炉裏の火、「団子さし」と呼ばれる真っ白な小正月かざりが印象的。そして男の子の傍らに佇む猫がいい。 榊原始更「路」 榊原紫峰は実兄。まるで洋画のような筆遣い、そして色合い。どこか岸田劉生を思わせるよう。 兄弟でもここまで違うのか。 吹田草牧「真鶴の二月」 真鶴の風景が四曲一双(276.6cm)の大画面に現れる。細部まで丁寧に描かれている。 これが選外だったとは…。 土田麦僊「芥子」 静寂と一言では言えない、画面から放たれる、あの空気感は何だろうか。 余白、線描、落ち着いた色。思わず手を合わせたくなる。 丸岡比呂史「菱の池」(通期展示) ![]() 柔らかな雰囲気に包まれ、今にも動き出しそう。全体に霞んだ中、水面からあらわれた葉のみが濃く描かれている。 粥川伸二「長崎懐古」 長崎絵をモチーフにしているような、どこかユーモラスな作品。 戦災で作品のすべてを失うとのこと。残念。 福田豊四郎「雪の一日」 ![]() 凧揚げする少年たち、橇遊びをする子供、荷物をひく馬などほのぼのとした光景がつづく。 豊四郎の実家の薬屋も描かれていて、仁丹の看板や「薬はホシ」と書かれた紙など、細部を見るのも楽しい。 とまぁ、前期のみでも見どころが多い。 通期展示でも竹喬「波切村」「冬日帖」、入江波光「降魔」、榊原紫峰「雪柳白鷺図」、土田麦僊「大原女」「朝顔」など、これでもかという位名品が揃っている。 後期も行く予定だが、次にこれだけまとめて国画創作協会の作品を観ることが出来るのはいつのことやら…。 この展覧会、当然あるべき京都での開催がないのが不思議。 図録は版画資料や最新のデータが入り、必携かと。(2400円)
by gosyado
| 2018-09-20 21:37
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